目的趣旨
紀伊山地三霊場会議はユネスコ世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」(2004年登録)の登録地である吉野大峯・熊野・高野山の三霊場が 登録五周年を期に設立されました。その目的はそれぞれ登録施設に関わる宗教者の立場から、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の保全と発展に寄与するとと もに、「第一の門番」としての役目を果たすことを目指しています。
 
「紀伊山地の霊場と参詣道」とは2004年7月の第28回世界遺産委員会において決定された日本における第12番目の世界遺産で、21世 紀最初の世界遺産登録となりました。その登録は、紀伊半島の自然に育まれ、そこに根付いた「霊場」や「参詣道」及びそれを取り囲む「文化的景観」が中心と なっています。
紀伊山地は神話の時代より神々が宿る場所として崇拝されてきた山々ですが、新しく渡来した仏教の影響の下、宇宙や自然にひそむ神秘的な力を 身につけるための山岳修行の舞台となり、修験道霊場の「吉野・大峯」、神仏習合霊場の「熊野三山」、真言密教霊場の「高野山」という三つの異なる霊場と、 その霊場に至る参詣道が生まれ、日本における宗教・文化の発展と交流に大きな影響を及ぼしました。
このような紀伊半島の自然とそこに根付いた「霊場」や「参詣道」、それを取り囲む「文化的景観」が中心となる遺産は、日本人の独特な宗教文化を象徴するものであるとともに、世界でも稀有の資産として価値の高いものとして登録されました。
 
なお「道」の世界遺産登録はフランスースペインにまたがる「サンチャゴ・コンポステーラの道」に続く世界で2例目の登録です。
 
「紀伊山地の霊場と参詣道」=3つの霊場と3つの参詣道
霊 場/吉野大峯…修験道の霊場
熊野三山…神道と修験道の霊場
高野山 …真言密教の霊場
参詣道/大峯修行道(大峯奥駈道)
熊野参詣道(熊野古道/大辺路・中辺路・小辺路・伊勢路) 
高野山町石道
 
詳しくはwikipediaへ
 
*「第一の門番」とはユネスコの世界遺産に関わるイコモス(国際記念物遺跡会議)が定めた『国際文化観光憲章』の中に唱われる文言で、custodianの訳語。世界遺産の自然と文化を守っていく役目を担う人々のことを指す。

 

1. 名称
本会は紀伊山地三霊場会議と称する。
 
2. 事務所
本会の事務局は代表幹事の寺社に置く。
 
3. 目的
本会は「紀伊山地の霊場と参詣道」として平成16年にユネスコ世界遺産登録された吉野大峯・熊野・高野山の三霊場が登録五周年 を期に設立したもので、それぞれの登録施設に関わる宗教者の立場から、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の保全と発展に寄与する「第一の門番」としての 役目を果たすことを目的とする。
*「第一の門番」とはユネスコの世界遺産に関わるイコモス(国際記念物遺跡会議)が定めた『国際文化観光憲章』の中に唱われる文言で、custodianの訳語。世界遺産の自然と文化を守っていく役目を担う人々のことを指す。


4. 事業
本会は前条の目的を達成するために次の事業を行う
(1)紀伊山地の霊場と参詣道の継承発展及び保全活動
(2)紀伊山地の霊場と参詣道の持つ意義についての啓発と広報活動
(3)関係諸団体組織との連絡協力
(4)その他適当と認められる事業。
 
5. 会員
本会は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の以下の保持寺社とする。
(吉野大峯)金峯山寺 吉野水分神社 金峯神社 吉水神社 大峯山寺
(熊野) 熊野速玉大社 熊野本宮大社 熊野那智大社 青岸渡寺 補陀洛山寺
(高野) 金剛峯寺 金剛三昧院 慈尊院 丹生官省符神社 丹生都比売神社
 
6. 役員
本会は運営のために次の役員を置く。
(1)総裁 1名
(2)副総裁 1名
(3)代表幹事 1名
(4)幹事 若干名
(5)監査 2名

7. 役員の選出並びに任期
(1)役員は総会において選出する。選出方法は総会において協議する。
(2)役員の任期は3年とし、再任を妨げない。期半ばに選出された役員の任期はその期の
末日までとする。

8. 役員の任務
本会の役員の任務は次のとおり定める。
(1) 総裁は本会を代表する。
(2)副総裁は総裁を補佐し、総裁に事故ある時はその職務を代理する。
(3)代表幹事は会務を統括する。
(4)幹事は代表幹事を補佐し、会務に参画する。
(5)監査は会計を監査する。

9. 顧問
本会は顧問若干名を置くことが出来る。
 
10. 総会
総会は年1回開催し、議事を審議決定する。
但し、代表幹事の招集により、随時臨時総会を開催することが出来る。
総会の議事は多数決を旨とするも、小異を捨て大同に従う意を体して申し合わせる方法 を執る。
 
15. 附則
本会則は平成21年10月6日より実施する
 
※一部抜粋

 
紀伊山地三霊場会議 総裁
熊野速玉大社宮司 上野顕 
 
 この度、紀伊山地三霊場会議第7回総会におきまして、第2代総裁に選任されました。本会は、日本の精神世界の原郷ともいうべき熊野、高野、吉野の3大聖地が、参詣道という信仰の道によって繋がれていることの歴史的意義を深く受け止め、平成21年に設立されました。そして、日本で初めて巡礼の道として世界遺産に登録された地に相応しい「第1の門番」として、三霊場の保全と発展に寄与することを目的として活動しています。
 
しかし、紀伊山地三霊場会議の存在意義は、それだけには留まらないと思っています。縄文時代にまで起源が遡るといわれる神道、6世紀に伝来した仏道(教)、7世紀に開かれた修験道という3つの異質の宗教世界は、排他することなく、長い歴史を通じて影響しあい、融合しあって、世にも稀な神仏和合という日本独自の精神文化遺産を伝えてまいりました。
 
悠久の歴史的変遷を辿って、今私たちは改めて共に手を携え、一歩ずつ踏み出し始めたことの持つ意味は大きく、宗派の壁を越えて地球のために祈り、貢献していこうとする、極めて重要な意味をも持ち合わせていると思います。
 
それぞれの三霊場の素晴らしさを主張しあうだけでなく、独自の文化を理解し合い、その上で万教帰一の精神を基とした世界観を培い、交流を深め、世の平和安穏に貢献できるよう心がけることを「第2の門番」の努めとして提唱していきたいと思っています。
 
及ばずながら、このような気持ちで進んでまいりたいと思いますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
 
平成27年8月

総裁以外の役員人事
 
副総裁  中西啓寶高野山金剛峯寺座主
代表幹事 五條良知金峯山寺管領